中学英語でつまずく多くの子どもに共通するのは、日本語と英語の「文の仕組み」の違いを理解していない点だ。Z会進学教室講師の森圭示氏は、『小学校高学年から使える 英語でつまずかない本』(かんき出版)の中で、日本語の文を文節(カード)に分割し、英語のルールに沿って並べ替える方法を提唱している。
日本語と英語の決定的な違い:動詞の必要性
授業のやりとりで、生徒が「日本語の文と英語の文でカードの枚数が違う」と疑問を呈する場面がある。先生は「am」をbe動詞カードと説明し、英語の文には必ず動詞カードが1枚必要だと指摘。日本語では形容詞のみで述語が成立する(例:「うれしい」)が、英語ではbe動詞などの動詞が必須となる。このルールの違いが、多くの学習者を混乱させる。
森氏は「日本語の文を英語にするには、まず日本語の文について学ぶ必要がある」と強調。日本語の文節をカード化し、英語のカードに変換した後、語順ルールに従って並べるというプロセスを、カードゲームに例えて説明している。
日本語の文の構造を復習する
英語の文の語順は日本語と大きく異なるため、まず日本語の文の組み立てを復習することが重要だ。日本語の言葉は大きい順に「文章>段落>文>文節>単語」の5単位に分けられる。文は句点「。」で終わるまとまり、文節は意味が通じる最小の区切り、単語は最も小さな単位で自立語と付属語がある。
文を文節に区切るコツは、「ネ・サ・ヨ」などの間投詞を入れて読むこと。これらを挿入しても意味が通じる部分が文節の切れ目となる。例えば「私は 学校へ 行く」は「私はネ 学校へサ 行くヨ」と区切れる。
主語・述語・修飾語の関係
文は主語と述語を基本とし、主語は「だれが(は)」「何が(は)」、述語は「どうする」「どんなだ」「何だ」を表す。修飾語は主語や述語などを詳しく説明する文節だ。これらの関係を理解することで、英語の文構造への応用が容易になる。
森氏は「日本語と比べることで英語の文の仕組みが理解でき、英単語をカード化することで視覚的にも理解しやすくなる」と述べ、日本語との違いを意識しながら中学英文法を学ぶことを勧めている。



