アラフィフでパパに、60歳差の父と息子 9歳で英国の自由な学校へ
アラフィフでパパに、60歳差の父と息子 9歳で英国へ

現在21歳の息子が、9歳で親元を離れてイギリスでの生活を選んだ。その決断の背景には、「世界一自由な学校」と称されるサマーヒル・スクールへの入学があった。父親は当時アラフィフで、息子との年齢差は60歳。英語が苦手な父は、ビザ取得などに全力で奔走したという。

「深く考えてなかった」楽観的な決断

息子の秀樹さん(仮名)は、当時の心境を「正直言って本当にあんまり深く考えてなかったんです(笑)。僕は昔から基本的に楽観的で、そのときも『まあ、行けばなんとかなるだろう』としか思っていませんでした。今もそういう部分は変わっていません」と振り返る。親や友人と離れることに対しても「あまり寂しさを感じていなかった」と語る。

一方、父親は息子の決断を尊重し、英語ができないながらもビザ取得や学校とのやり取りに奔走した。自邸内にはボルダリングスペースを設け、秀樹さんのために設計した「カラクリごたつ」は普段は床の中に収納できる仕組みだ。

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出発当日、振り返らずに進む息子

いよいよイギリスに飛び立つ日。保安検査を終え、見送る両親のほうを振り返りもせずにあっさり進もうとする秀樹さんを、同行するアテンダントが慌てて「ご両親にバイバイしましょうか」と促したという。その潔さに父は「すげえ」と感心した。秀樹さんは「一応、その前にちゃんと『じゃあね』と挨拶しているので、まあいいかと思ったんじゃないでしょうか(笑)。当時は父や母も、あまり寂しくなるような雰囲気は出していなかったと思います。もしかしたら見せないようにしていたのかもしれないけど」と述べている。

イギリス生活の始まりと日本語漫画との出会い

イギリスでの生活がスタートしたが、初日の記憶はほとんど覚えていないという。配属された寄宿舎では、同年代と思われる中国人1人、イギリス人2人の男の子とルームメイトになった。最初は英語がほとんどわからなかったため、校内の図書館で日本人の生徒が置いていった日本の少年漫画を読んで過ごすことが多かった。特に覚えているのは『青の祓魔師(エクソシスト)』だったという。

同世代がほとんどいない環境での成長

サマーヒル・スクールは、授業の出席が自由で、子供たちが自分で学ぶことを決める教育方針で知られる。秀樹さんは、同世代がほとんどいない環境の中で、自分のペースで英語を習得し、次第に学校生活に溶け込んでいった。父親は「息子の選択を信じるしかなかった」と当時を振り返る。

現在21歳となった秀樹さんは、イギリスでの経験を経て、さらに成長を続けている。年の差60歳の父と息子の絆は、距離を超えて今も続いている。

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