アラフィフでパパに、60歳差の父と息子が選んだ9歳単身渡英の理由
60歳差の父と息子が選んだ9歳単身渡英の理由

現在21歳の息子・秀樹さんは、9歳で単身イギリスに渡り、「世界一自由な学校」として知られるサマーヒル・スクールに入学した。父親はアラフィフでパパになり、現在は60歳の年齢差がある。なぜ幼い子どもを遠く離れた異国に送り出したのか。その背景には、父親の教育理念と息子自身の選択があった。

9歳で単身渡英を決めた背景

秀樹さんは公立小学校には通わず、近隣のオルタナティブスクールに通っていた。そこでは年齢の異なる十数名の子どもたちが、自分のやりたいことを決めて活動する。時間割はなく、強制や制限もない自由な環境だった。8歳まで楽しく通っていたが、ある日父親から「こんな学校があるみたいだから、一度見学しに行かないか?」と提案された。それがイギリスのサマーヒル・スクールだった。

サマーヒル・スクールは古い歴史を持つ世界的に有名なオルタナティブスクールで、当時は海外からの寄宿生の年齢を9歳以上と定めていた。理由は「母国の言語・文化の記憶を損なわないレベルの年齢の下限は9歳である」というもの。父親は「これからの時代は日本だけではなく、世界を舞台にして生きていく力をつけさせたい」と考え、秀樹さんが9歳を迎える前にこの選択肢を与えた。

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見学時の印象と選択

8歳の秀樹さんは父親に連れられてイギリスを訪れた。現地での記憶は今も鮮明だ。「見学のときは確か、当時16歳くらいの日本人の女子生徒に案内してもらいました。その方がとても優しく親切だったことが印象に残っています。あとは圧倒的に広い敷地と、その中に広がっていた豊かな森や草原の風景が子ども心に魅力的に感じたことを覚えています」と振り返る。

帰国後、父親は進路を自由に選ぶよう促し、秀樹さんはイギリス行きを決めた。当時8歳で、親と離れて暮らすことや英語がほとんど話せないことへの不安はなかったのだろうか。

父子の対話と決断

記事の中で秀樹さんは、幼少期の記憶について「僕自身はその時のことをあまり覚えてないんです(笑)。もしそう言ったのだとしたら、単純に違う環境に行くのが不安だっただけではないでしょうか。だから、もし普通に公立の小学校に行かせていたら、きっとそのまま通ったと思います」と語る。

また、父親の態度については「そういう影響は多少なりともあったと思う。子どもながらに何かしら感じていたのかもしれません」と推測する。父親はできる限りフラットな態度を貫いていたが、内なる思いが態度の端々に現れていた可能性がある。

サマーヒル・スクールでの生活

サマーヒル・スクールは「世界一自由な学校」として知られ、授業の出席も自由、校則も最小限という徹底した自主性を重んじる教育を行う。秀樹さんは9歳から17歳まで同校で過ごし、現在は21歳。イギリスでの生活を通じて、国際的な視野と自立心を育んだ。

父親は「息子が『すげえ』と感心した潔さ」を持っていると評価する。年の差60歳の父子だが、互いを尊重し合う関係がうかがえる。

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