学校のカスハラ防止へ文科省がガイドライン、録音や複数対応など例示
学校のカスハラ防止へ文科省がガイドライン、録音や複数対応など例示

文部科学省は、学校で教職員が保護者らから理不尽な要求や暴言を受ける「カスタマーハラスメント(カスハラ)」の被害防止に向けたガイドライン(手引)をまとめた。執拗に要求を繰り返す保護者らとのやりとりは録音し、複数の教員で対応するなどの対処法を例示したもので、近く全国の教育委員会などに通知する。

手引の内容と背景

企業などにカスハラ対策を課す改正労働施策総合推進法が今年10月に施行され、学校を設置する教委や学校法人にも対策が義務づけられる。手引は、対象となる保護者らの言動の判断基準や学校側の責務を整理した。

手引の冒頭には、保護者や地域住民は児童生徒の成長を支えるパートナーであり、学校に寄せられる意見や要望、相談に学校として真摯に向き合う必要があると記した。その上で、児童生徒や教職員を守るために、「社会通念上許容される範囲を超えた言動」には毅然とした対応が求められるとした。

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許容されない言動と対処法

許容されない言動としては、理不尽な理由でクラス替えや担任の交代を求める▽児童生徒の公園での遊び方などに対する監視を要求する▽長時間校内に居座る▽頻繁に長時間の電話をかける――などを挙げた。

学校側の対処方法としては、「可能な限り教職員を一人で対応させない」「繰り返しの要求が続く場合、一定の時間が経過したら退室を求める・電話を切る」などと明示。客観的な証拠を残すため、保護者らとのやりとりは断りを入れた上で録音し、弁護士らに相談することも求めた。

実態と自治体の取り組み

学校へのカスハラを巡っては、文科省が2025年度に全国11自治体を調査したところ、回答した563校の4割が「過剰な苦情・不当な要求を受けたことがある」と回答。対応した教員の9割以上が「保護者対応を負担に感じた」と答えた。

東京都教委は今年2月、独自のガイドラインをまとめている。奈良県天理市は、保護者対応の専門部署を設け、担当者が学校を訪問して直接対応している。過剰な要求に対応する弁護士(スクールロイヤー)の活用も広がっている。

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