夏休みの宿題の定番である「読書感想文」を巡り、AI(人工知能)を使うことの是非が話題になっている。中部大学現代教育学部准教授の樋口万太郎氏は、自身の経験を踏まえながら「学び」と「作業」の違いを指摘する。
「AIはズルい?」の問いに賛否分かれる
樋口氏は、夏休みに登壇する講演会で「読書感想文にAIを使うのは“賛成”“反対”“迷う”の3択で挙手をしてください」とアンケートをとると、会場によって見事に割合が異なると明かす。ニュースやSNSでも、AI利用への賛否が交錯しているという。
樋口氏は小学校教員時代、保護者から「図工の作品や読書感想文って、子どもの宿題ではなく保護者の宿題なんですよ」「作品がかぶらないように、親同士で連絡を取り合っているんです」と言われた経験を紹介。自身も夏休み最終日の深夜に母親から「もう夏休みは終わっているから、これ(母親が書いたもの)を写しなさい」と言われたことがあるという。
「学び」と「作業」の境界線
こうした経験から樋口氏は「別にAIを使ってもいいじゃないか」と考える一方、過去を振り返ると「それは『学び』ではなく『写すという作業』だった」と指摘。「代筆の代わりにAIに頼るにしても、単なる丸写しで終わらせては意味がない」と強調する。
同氏は、AIと対話して考えを深めるステップや、重要なのは「変容を言葉に編み直す」経験であると説く。読書感想文の宿題の出し方自体を反省すべきとの視点も示している。
記事では、AIのプロンプト(指示文)サンプルも紹介されている。



