21歳の片山秀樹さん(仮名)は、9歳から16歳まで単身イギリスに渡り、自由な教育で知られるサマーヒル・スクールで学んだ。現在は日本に帰国し、両親と実家で暮らしながら某難関私立大学の経済学部に通っている。父は81歳で、秀樹さんが生まれたのは父が59歳の時。年齢差は60歳にもなる。
公教育かオルタナティブかは「関係ない」
秀樹さんの父親は教育熱心で、「日本の公教育よりも先進的な教育を受けさせたい」と考え、約13年前にサマーヒルという選択肢を息子に与えた。しかし秀樹さん自身は「公教育かオルタナティブかは関係ない」と語る。重要なのは「自分に合った教育環境を選べたこと」だという。
サマーヒルでは授業の出席が自由で、自分の興味に基づいて学ぶスタイルが特徴だ。秀樹さんは16歳から日本の通信制高校「N高」と併用して通い、単位を取得した。
あえて今、日本を選ぶ理由
イギリスでの生活を経て、なぜ日本の大学を選んだのか。秀樹さんは「父のそばにいたい」と打ち明ける。高齢の父親と過ごす時間を大切にしたいという思いが、帰国と進学の決め手になったという。現在は両親と同居し、大学に通いながら家族との時間を大事にしている。
秀樹さんは「父からは自由に生きることを教わった。その恩返しとして、今はそばにいることを選んだ」と語る。



