奈良市、針テラス南館を解体し新施設へ 農産物直売所など構想
奈良市、針テラス南館解体し新施設 農産物直売所構想

奈良市は、名阪国道針インターチェンジに併設された道の駅「針テラス」(針町)について、老朽化した南館を解体し、特産品販売や地域資源活用を目的とした新施設を建設する方針を明らかにした。新施設には、地元からの要望に基づき、農産物直売所、地産地消を推進するレストラン、農産物加工体験施設などを盛り込む構想で、2026年度中に実施設計を完了する予定だ。

開業から25年、老朽化が顕著に

針テラスは2001年に観光・地域振興拠点として開業。約6万6000平方メートルの敷地に売店、温泉施設、約500台の駐車場を備える。南館では現在、飲食店やコンビニエンスストアが営業しているが、開業から四半世紀が経過し、建物の老朽化や空きテナントが目立つようになっていた。

これまで針テラスでは、土地の使用料や施設所有権を巡るトラブルが続き、新規テナントの入居を抑制せざるを得ない状況だった。しかし2022年に関連訴訟の和解が成立し、再整備に向けた機運が高まった。再整備により、市東部地域の経済活性化や大和高原エリアの観光振興への波及効果が期待されている。

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イオンモールを事業協力者に

仲川げん市長が市議会6月定例会の一般質問で答弁し、方針を明らかにした。市は優先交渉権者であったイオンモール株式会社(千葉市)と基本協定を締結し、同社を再整備事業者として正式に決定。現在も特産品直売所を運営する民間事業者や地元農家と協議を続けてきた。2026年3月末に同社から再整備計画の提出を受け、正式に決定した。

新施設の設計費用は、農林水産省の農山漁村振興交付金を活用し、費用の2分の1を補助する。市は2026年度一般会計補正予算案に関連予算945万円を計上し、市議会6月定例会で可決された。新施設の運営は民間事業者が行い、土地所有者である市には使用料が入る仕組みだ。

全面オープンは2029年春

市によると、道の駅全体を管理するイオンモール株式会社は今夏にも市と事業実施協定を締結し、入浴施設「はり温泉らんど」を除く施設の具体的な整備内容を決定する。その後、段階的に整備を進め、2029年春頃の全面オープンを目指している。

仲川市長は6月定例会で「単なる休憩施設にとどめず、周遊観光や地域全体の魅力を発信する拠点として活用したい」と意気込みを語った。

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