岐阜県の「交通システムの在り方検討会」は24日、次世代型路面電車(LRT)導入に向けた中間報告を公表した。県が示していたLRTルート案を4路線に分け、「基幹交通」として議論した結果、2路線はLRTなどを含む交通システムの検討を進め、残る2路線は導入の必要性を検討していく方針を明らかにした。
4路線の候補と検討方針
LRT構想は、江崎禎英知事が昨年7月に打ち出し、今年3月に検討会が設置された。委員は県理事、岐阜、羽島両副市長、名古屋鉄道、有識者ら9人で構成されている。これまで4回の検討会で、岐阜市を中心とした公共交通の現状や、20、30年後に求められる公共交通の姿などを非公開で議論してきた。
中間報告によると、県は、中心部や都市機能の集積地など需要が高い地域を結ぶ交通網の幹となる「基幹交通」の検討を提案。ルートは〈1〉岐阜駅~岐阜市長良地域〈2〉岐阜駅~岐阜大学周辺〈3〉岐阜駅~岐阜羽島駅〈4〉岐阜市長良地域~同市則武地域――の4路線を候補とした。
需要に応じた判断
検討会は、路線バスの利用状況や、人流などのデータを基に、ルート〈1〉、〈2〉は移動の需要が高く、定時性や輸送力が求められることから、LRTやバス高速輸送システム(BRT)など最適な交通システムの導入についての検討を進めることを決めた。一方、ルート〈3〉、〈4〉は需要は限定的だとし、今後、最適な交通システムを導入する必要性の有無を検討することにとどまった。
同会会長で、岐阜大社会基盤工学科・倉内文孝教授は、ルート〈3〉、〈4〉について、「妥当性が確認できなければ、再度別の候補を設定することも考えている」と述べた。
今後の作業部会と市長コメント
同会は近く、下部組織として作業部会を設置し、将来需要や事業費、採算性などを具体的に調査・検討していく。中間報告の公表を受け、岐阜市の柴橋正直市長は同日、「既存の公共交通の分析や将来需要など十分なエビデンスの基に詳細な検証を行うべきと提案した。実現可能性を含めデータに基づく検証が進むことを期待している」とコメントした。



