速度を規制する標識がない生活道路の多くで、車の最高速度(法定速度)が9月1日に、時速60キロから30キロに引き下げられる。規制の標識がなければ、住民が日常的に使う生活道路でも60キロ走行が可能だったため、車の速度を抑えて歩行者らの安全確保につなげる狙いがある。
一般道で法定速度の新設は初めて
警察庁が道路交通法施行令を改正した。一般道の法定速度が新設されるのは初めて。法定速度30キロは中央線がない狭い道が主な対象となり、全国の一般道のうちの6~7割程度が該当するとみられる。警察庁や都道府県警は法定速度引き下げについてポスターやウェブサイトで周知を図っているが、ドライバーらへの浸透が課題だ。
車の最高速度は、道交法施行令で定める法定速度と、都道府県公安委員会が区間を定めて標識や標示で示す「指定速度」がある。一般道や自動車専用道路の法定速度は60キロしかなく、指定速度がかかっていなければ60キロで走行できた。住民が徒歩や自転車で日常的に利用する生活道路や近くに学校がある道路でも、道路の構造などから指定速度をかけていないところは少なくない。
対象は中央線のない道路、幅5.5メートル未満が中心
今回、法定速度が30キロに引き下げられるのは、中央線や中央分離帯、中央のポールなどがない道路。道幅の条件はないが、道路法では幅5.5メートル以上の道路は中央線などを設置すると定められているため、幅5.5メートル未満の道路が30キロの主な対象となる。
中央線などがなくても、郊外や山間部などで通行量が多くない区間や比較的道幅が広いところなどでは、規制標識をつけて40キロや50キロなどの指定速度を新たに定める。
中央線などがある道路の法定速度は引き続き60キロで、規制標識があるところはこれまで通り、その指定速度が最高速度となる。



