「うさぎの島」として知られる広島県の大久野島で、野生のイノシシがウサギを捕まえて食べている――。福島大学などの研究チームがそんな現場を目撃し、論文として発表した。
ウサギを捕食するイノシシ
大久野島にはペットとしても飼われる外来種のアナウサギ(カイウサギ)が数百匹生息し、多くの観光客が訪れる。チームは2024年3月、観光客のフェリー乗り場付近で、イノシシがオスのウサギを捕獲する様子を目撃した。争っていた2匹のオスにイノシシが近づき、1匹をくわえて捕らえて鼻先で転がし、石垣に打ち付けた後、森の中へ持ち去ったという。
常識を覆す発見
さらに調べたところ、この島では17年にも、生きたウサギをイノシシが捕まえて食べた事例を観光客が目撃していたことがわかった。これまでは、イノシシが死んだり弱ったりしたウサギを食べることは知られていたが、健康なウサギを捕まえる可能性は低いとみられていた。チームは「従来のイノシシに対する見解を覆すものだ」と考察している。
研究者「現実から目を背けないで」
研究者は「現実から目を背けないで」と述べている。島内では、イノシシとウサギの関わりが人為的なエサやりによって変化している可能性が指摘されている。



