仙台市、廃棄太陽光パネル再利用の実証事業開始 大量廃棄に備え
仙台市、廃棄太陽光パネル再利用の実証事業開始

仙台市は、民間企業や大学と連携し、廃棄された太陽光パネルを再利用する実証事業を開始した。2030年代に使用済みパネルの大量廃棄が見込まれており、回収や検査などの仕組みを検討し、リユース事業の構築を目指す。

実証事業の内容

実証事業は、電気通信会社「NTT ME」(東京)、東北大、宮城衛生環境公社(仙台市青葉区)、仙台ターミナルビルの4者と協力して実施する。福島県内の発電施設で約5年使用された廃棄パネル6枚(計2.5キロ・ワット)を再利用し、仙台市若林区のプレハブ事務所に電力を供給する。

事業は今月から来年6月まで実施され、日射量や発電量などを計測し、年間を通して事務所での消費電力をどの程度まかなえるかを確認する。計測データをもとに環境負荷の分析を行い、得られた結果から設備の運用や維持管理に必要な技術的課題を洗い出し、回収から再利用までのビジネスモデルを検討する。

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背景と課題

太陽光発電は、2012年に始まった「固定価格買い取り制度(FIT)」を契機に急速に普及した。太陽光パネルの耐用年数は20~30年程度とされ、環境省によると、使用済みパネルの廃棄量は現在年間10万トンに満たないが、30年代後半以降には年間最大50万トンに達する見通しだ。

経済産業省によると、平均的な処理費用は、リサイクルの場合1キロ・ワット分あたり8000~1万2000円で、埋め立ては2000円程度。埋め立てられるケースが多いのに加え、不法投棄や放置につながることも懸念されている。

今後の展望

仙台市は来年度から、大手ハウスメーカーなどに対し、新築物件に太陽光発電の導入や高断熱化を義務付ける制度を開始する。将来的に使用済みパネルが増加することも予想され、廃棄まで見据えた事業の構築を急いでいる。

市先行地域推進室の松浦淳一郎室長は「パネルの廃棄問題の解決のため、使用済みパネルの有効活用を図る。仙台でモデルを示して、全国に広げていきたい」としている。

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