埼玉・児玉郡市消防本部、廃棄予定の消防服を帽子やカバンに再生し完売続く 8月以降も販売予定
廃棄消防服を帽子やバッグに再生、埼玉で人気 8月以降も販売

児玉郡市広域消防本部(埼玉県本庄市など4市町管轄)は、使用済みの消防服を帽子や肩掛けバッグ(サコッシュ)に生まれ変わらせる「アップサイクル」に乗り出した。先月からインターネットなどで販売を開始し、入荷しては完売する人気ぶりとなっている。

消防服の素材と特徴

製品の表地には「児玉郡市消防」「救急救命士」「FIRE-DEPT.」など消防に関する言葉があしらわれ、オレンジや黄土色、灰色など様々な色がある。黒ずみやすり切れた跡が残っており、火災現場や救急活動で使われた消防服ならではの風合いを持つ。

これらの生地は実際の消防服で、耐熱性が高く引き裂けにくい「アラミド繊維」を消防用ホースと同じあや織りにしたものもある。消防服は4万~18万円と高額で、5~10年が使用期間の目安。毎年20~30着程度が廃棄されてきた。

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アップサイクルの背景

同本部内では「捨てるのはもったいない」「再利用できないか」との声が上がっていた。そこで、本庄市のアパレルブランド「ワンダーファブリック」に協力を依頼。デザイナーの今井俊之さん(42)が、丈夫な素材をはさみで成形して製品化した。「何とか製品化にこぎつけられてほっとした」と語っている。

人材確保への期待

アップサイクルには、消防の採用難を解決する狙いもある。総務課によると、2023年度の採用試験受験者数は約10人で、10年前から50人以上減少している。同本部は消防の魅力発信が不足していると分析し、民間企業との協力やSNSを活用したPRを検討。他県の事例も参考に、この取り組みに踏み切った。

担当の福島有刀さん(37)は「とてもかっこよく仕上がった。消防のファンを増やし、人材確保のきっかけになれば」と話している。

販売情報

帽子は1万3000~1万8000円、サコッシュは6000~1万2000円。8月以降もワンダーファブリックの店頭やインターネットで販売予定。

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