時代祭、青空の古都に歴史絵巻 約2000人が平安から明治の装束で巡行
時代祭、青空の古都に歴史絵巻 約2000人が巡行

秋晴れの京都市内で、時代祭が行われた。平安時代から明治維新までの装束に身を包んだ市民ら約2000人が、沿道の観光客らを魅了し、京都三大祭を締めくくった。

約2時間半かけて平安神宮へ

祭りは平安神宮が創建された1895年、平安遷都1100年を祝う行事として始まった。各時代の装束は、専門家の時代考証に基づいて再現されている。

正午に御所(京都市上京区)を出発した行列は、烏丸通や御池通を進み、約2時間半かけて平安神宮(左京区)へ。維新勤王隊列は、笛や太鼓の軽快なリズムに合わせて歩を進めた。徳川城使上洛列では、「エイサー、ホイットサー」など威勢のいい掛け声が響いた。

巴御前役の芸妓が意気込み

平安時代婦人列では、祇園甲部の芸妓・小扇さんが、騎馬武者姿の「巴御前」に扮した。これまで和気広虫や静御前として参加してきたが、巴御前役が決まった時は「自分に頂けるお役やとは思ってへんかったので驚きました」と振り返る。「姉さん方が務めている巴御前を見るとりんとして、女性らしさもありながらかっこいい現代的な女性だと思う。憧れどした」と述べた。

出発前には、甲冑に「すごく重たいどす」と緊張しながらも、「たくさんの芸妓さんがつないできたお役。品よくりりしく、舞台と同じような気持ちで務めたいどす」と意気込み、堂々とした姿で馬に乗って巡行した。

朱雀高生が初参加

平安京の大極殿で桓武天皇が行った儀式に向かう文官の様子を再現した「延暦文官参朝列」には、府立朱雀高(中京区)の生徒が初めて参加した。

同高は授業の一環として、京都の伝統文化を学ぶ「時代祭プロジェクト」を4月から実施。2年生30人が平安神宮を見学したり、権禰宜に時代祭の歴史を聞いたりしながら、知識を深めてきた。

この日は21人が色とりどりの衣装を身にまとって巡行した。歴史が好きで参加した藪内虎さん(17)は「これまで行列を見たことはなかったが、責任を持ってやりたい」と意気込んでいた。曽祖父が馬に乗って巡行した経験を持つという脇坂英寿さん(17)は「曽祖父の話を父から聞き、やってみたいと興味を持っていた。授業を通じて新しく知ることも多く、今後も機会があれば参加したい」と話していた。

室町洛中風俗列が優美に

室町時代に京の町衆によって盛んに催された「風流踊り」を再現した室町洛中風俗列は、多彩な衣装とともに踊りと楽器の演奏で観衆の注目を集めた。

鼓の音を合図に、歌い手が「イーサーンヤーレサンヤーレ」と歌い、笛、鉦、太鼓の音が重なった。竹製の楽器「ササラ」を持った踊り手も左右に回り、沿道から拍手が送られた。

5歳頃から参加している、京都市立藤森中3年矢野瑛一朗君(15)は、初めて父・政幸さん(47)とともに太鼓の持ち手を担った。瑛一朗君は「衣装が重く、緊張もしたけれど、練習の成果が発揮できた。すがすがしい気持ちです」と話していた。