東京都に人口12%集中、地方から子どもが消える…国勢調査が示す日本の残酷な現実
東京都に人口12%集中、地方から子どもが消える現実

東京都に全国人口の約12%が集中し、地方から子どもが消えていく――。2025年の国勢調査が浮き彫りにした日本の残酷な現実を、ニッセイ基礎研究所の天野馨南子氏が分析する。

人口密度の極端な偏り

都道府県別の人口密度を見ると、東京都が1平方キロあたり6476人と圧倒的だ。1平方キロは約100ヘクタールで、東京ドーム(0.05平方キロ)約21個分に相当する。つまり、1つの東京ドームの中に308人が収容されている計算になるが、筆者は「大した密度ではない」と感じる。

東京都の人口密度と比較すると、大阪府は71%、神奈川県は59%、埼玉県は30%、愛知県は22%、千葉県は19%、福岡県は16%で、残る40道府県は10%に満たない。つまり40道府県は、東京都の10倍以上広々とした土地に人口が点在している。

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さらに、東京都の人口密度の2%を切るエリアでは、人口当たりの土地は東京都の50倍以上となり、東京ドーム1つの中に6人もいない計算だ。もちろん自治体内で人口は均等に分布していないが、それでも「こどもまんなか」の視点からは、子どもたちにとって極めて厳しい状況と言わざるを得ない。

「子どもの点在化」が進む北海道

昨年、北海道で講演会を実施した際の分析によると、2018年の時点で、188市区町村のうち87町村(46%、約半数)で出生数が30を切っていた。最も少ない自治体ではわずか2人で、10人未満の自治体も15存在した。

このような状況は、生まれてきた子どもに孤立や点在化を強いる。同世代の子どもたちとサッカー、野球、バトントワリング、水泳教室など、豊かで多様な趣味を追求したり、様々な友達を作ったりすることが困難になるだけでなく、いじめなどの逃げ場がなくなるリスクも増大する。

子どもの点在化が進むエリアでは移住も進まない。たとえ移住にこぎつけても、親よりも子どもが反対するからだ。地方創生を叫ぶ前に、「そこで育つ子どもの立場に立った自治体改革」が必要だ。保育園の有無や子育て支援金の新設は、あくまで大人向けのPRに過ぎない。子を持つ母としても、未来ある子どもたちが受けるデメリットを、日本はもっと深刻に受け止め、自治体政策を考えるべきではないだろうか。

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