神戸市民病院機構は13日、同機構が運営する2つの病院において、医師が画像診断結果に記載された肺がんの疑いを見落とし、患者の治療開始が1年半以上遅れたことを明らかにした。2人の患者は既にがんが転移しており、手術による根治が困難な状態に進行している。
中央市民病院の事例
神戸市立医療センター中央市民病院(中央区)では、2024年6月、脳梗塞の疑いで緊急搬送された80歳代の男性患者に対し、救急科と脳神経内科の医師が全身画像検査の診断書類に記載された「左上葉肺がん疑い」の所見を見落とした。このため、精密検査や専門科への紹介が行われず、患者は2025年12月に呼吸器内科を受診した際に肺がんと診断された。その時点でがんは既に脳などに転移していた。
西市民病院の事例
西市民病院(長田区)では、2019年5月に胃がんの摘出手術を受けた70歳代の男性患者について、2024年4月の術後定期検査で実施した画像診断の書類に肺がんを疑う影が記載されていたが、消化器外科の医師が見落とした。患者は2026年5月に総合内科で肺がんの診断を受けたが、がんは既に骨に転移していた。
再発防止策
同機構は、画像診断結果の確認漏れを防ぐため、主治医が結果を確認したかどうかを把握する「既読管理システム」の運用を徹底するとしている。また、今回の事態を受け、再発防止に向けた体制強化を進める方針だ。



