北穂高岳で雪崩誘発、登山者死亡でスキーヤー書類送検 長野県警
北穂高岳雪崩誘発、スキーヤー書類送検 登山者死亡

雪崩誘発による死亡事故でスキーヤーを書類送検

長野県警松本署は、北アルプス・北穂高岳の北穂沢で昨年5月に発生した雪崩事故で、スキーヤーの男を重過失致死の疑いで長野地検松本支部に書類送検したことが、捜査関係者への取材で明らかになった。書類送検は3月13日付で行われた。

捜査関係者によると、男は昨年5月13日午前、整備されていない雪山を滑る「バックカントリースキー」で北穂沢を滑走中に雪崩を誘発。下で登山中だった山梨県北杜市の伊藤勝さん(当時62歳)を死亡させた疑いが持たれている。伊藤さんの妻・幸都美さん(62歳)も雪崩に巻き込まれたが、軽傷で済んだ。

事故現場の状況と容疑者の背景

北穂沢は、残雪期に北穂高岳などに向かう登山者が歩く主要ルートの一つ。関係者によると、スキーヤーの男は現場付近の地形などに精通した山小屋のスタッフで、事故当時はこのルート付近を滑走していたという。伊藤さん夫妻は北穂高岳を目指し、標高約2750メートルの北穂沢付近を登っていたところ、上から雪崩が襲った。

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伊藤さんの死亡後、妻の幸都美さんは松本署に被害届を提出していた。長野県警は約1年2カ月の捜査を経て、男の過失を認定し書類送検に踏み切った。

バックカントリースキーの危険性と法的責任

今回のケースは、バックカントリースキー中の雪崩誘発が登山者の死亡につながったとして、スキーヤーに刑事責任が問われる異例の事態となった。専門家によれば、雪山では滑走者に雪崩を誘発しない注意義務があり、地形や積雪状況を十分に把握しないまま滑走した場合、過失が問われる可能性がある。

長野県警は、男が雪崩の危険性を認識しながら適切な行動を取らなかったと判断した模様だ。今後の地検の処分が注目される。

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