日本で暮らす外国人の在留審査の手数料が1日、改定された。日本国内でできる仕事や在留期間に制限のない「永住者」の許可申請は、1万円から20万円に引き上げられた。在留資格の変更や期間の更新の窓口での手続きは一律6千円だったが、在留期間に応じて1万円~7万5千円に値上げされた。
手数料改定の背景と対象
外国人が日本に滞在するには、滞在目的に応じた在留資格や定期的な更新が必要になる。手数料は、改正入管難民法に基づく施行令が1日に施行され、この日からの申請が対象となる。
永住許可の厳格化ガイドライン
永住者と認める要件などを厳格化する内容を盛り込んだガイドラインも1日に改訂された。2027年4月以降の申請から適用される。
ガイドラインでは、日本人世帯の平均を上回る年収が求められるなどと「収入要件」を明確化した。厚生労働省の調査では、全世帯でみた1世帯当たりの平均所得は約580万円だ。収入要件は、2026年4月以降の申請中のものから適用される。
また、この年収水準で厚生年金に30年加入していた場合に受給できる年金額に達しているかや、不足額を補える資産があるかどうかも確認する。日常生活で主な内容を理解できる日本語の能力(B1相当レベル)も考慮要素とする。
改定に至る経緯と意見
従来のガイドラインでは、要件について「独立の生計を営むに十分な資産を持っている」といった抽象的な表現にとどまっていた。だが、政府が1月に取りまとめた外国人政策の総合的対応策で、永住許可を認めた後にこれらの要件を満たさなくなる場合があるとして、厳格化を明記。これを受け、出入国在留管理庁は8月、改定案を公表した。
入管庁によると、改定案にはパブリックコメントで計8030件の意見が寄せられた。賛成意見のほか、「差別的だ」などの反対意見、「さらなる厳格化をすべきだ」や「審査基準を明確化するべきだ」との意見があった。入管庁は「永住許可制度の適正化を図る」ために適当と判断し、改定しなかったという。