大阪保護シカ「シカやん」吉村知事が殺処分回避方針、奈良からの移入に備え
大阪保護シカ「シカやん」吉村知事が殺処分回避方針

大阪市内で保護されたニホンジカの「シカやん」をめぐり、大阪府の吉村洋文知事(日本維新の会代表)は17日、殺処分を回避する方針を明らかにした。遺伝子検査の結果、シカやんが奈良公園(奈良市)を中心とする地域のシカと遺伝子型が一致したことを受け、今後の対応策を示したものだ。

吉村知事「できるだけ殺処分にならないようにしたい」

吉村知事は府庁で記者団に対し、「奈良のシカが(大阪に)迷い込んだ時にどうするか、体制を整備し、できるだけ殺処分にならないようにしたい」と述べた。シカやんは5月に大阪府能勢町で保護された個体で、その後の調査で奈良公園のシカと遺伝的に同一であることが判明している。

吉村氏は「今後も奈良から生駒山を越えてくるシカが出ると思う」と予測。現在はシカが見つかった自治体の判断で捕獲や駆除が行われているが、これに対して「シカやんは良い先例になった」と評価した。その上で、「(シカが)交通事故に遭ったり、人を傷つけたりすることもあるため、あらかじめルールを作り、迅速に対応することが重要だ」と強調し、事前のルール整備の必要性を訴えた。

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奈良のシカが大阪に流入する背景

奈良公園には約1200頭のシカが生息し、国の天然記念物に指定されている。近年、生息数の増加に伴い、生駒山を越えて大阪府内にまで移動する個体が確認されている。これまでに大阪府内で保護されたシカの多くは、自治体の判断で殺処分されてきた経緯がある。

シカやんの保護後、動物愛護団体などから殺処分に反対する声が上がり、府は遺伝子検査を実施。奈良のシカと同一であることが確認されたことで、奈良県と連携した対応が模索されている。

今後の展望と課題

吉村知事の発言は、奈良から流入するシカに対する大阪府の基本的なスタンスを明確にしたものだ。しかし、具体的な保護施設の確保や、奈良県との役割分担など、解決すべき課題は多い。府は今後、関係機関と調整を進め、ルールづくりを急ぐ方針だ。

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