北海道道東沖のマイワシ漁が深刻な不振に陥っている。巻き網漁は6月16日に解禁されたが、1カ月が経過した16日時点で水揚げが全くない状態が続いている。好転の兆しは見えず、水産関係者は「経験したことのない事態」と頭を抱えている。
昨年は同期間に3割の水揚げ
北海道まき網漁業協会(釧路市)によると、昨年(2025年)の漁期(6月中旬~10月末)の総水揚げ量は約5万144トンで、そのうち6月と7月の漁獲が約3割を占めていた。しかし、今年は解禁後、2船団が魚群を探索したものの、一度も漁獲に至っていない。漁業者は道東沖を諦め、日本海での操業や三陸沖でのカツオ漁に切り替えているという。
親潮勢力強く低水温続く
原因として、冷たい親潮(千島海流)の勢力が強く、海中の水温が低いまま推移していることが挙げられる。今月中旬から海面水温は上昇傾向にあるが、魚群を寄せ付けない低水温が続いている。また、マイワシの資源量は数十年単位で増減を繰り返すことが知られており、研究者からは約10年続いた豊漁期が「ピークアウト」したとの指摘も出ている。
釧路港の水揚げ日本一に影響
マイワシは釧路港に揚がる魚の8割超を占め、全魚種を合わせた水揚げ量で2023年と2024年に同港を日本一に押し上げた主要魚種だ。水揚げゼロが続けば、水産加工場や飲食店、小売店などへの影響は大きく、関係者は気をもんでいる。



