熊本地震で井戸被害、修理は半年待ち…費用は自己負担
熊本地震で井戸被害、修理は半年待ち…費用は自己負担

熊本地震の発生から18日で3週間となり、被災地域で深刻だった断水の復旧が進む中、熊本県特有の問題が浮上している。地下水が豊富な同県では井戸水で生活する世帯が多いが、壊れた井戸を改修する費用は原則個人負担で、工事を依頼しても業者不足でめどが立たない。最大震度6強を観測した八代市では約半数の世帯が水道を利用しておらず、国、県、市は連携して、19日から復旧に向けた原因調査に着手する。

工事は半年待ち

「井戸から水をくみ上げるパイプが折れて使えない。業者に連絡しても予約が100件以上入っていて、改修はいつになるかわからない」。地震で自宅の井戸が壊れた八代市の柴山宏さん(62)は嘆いた。

最高気温35.5度の猛暑日となった9日。いちるの望みをかけ、使っていなかった別の井戸で、4時間以上かけてポンプを付け替える作業をしたが、水は出ないまま。現在は、被害を免れた近隣の家の井戸から毎日くませてもらった水をトイレや洗い物に使ってしのいでいる。「水道は行政が直してくれるけど、井戸は自分でどうにかしないといけない」とこぼし、汗をぬぐった。

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同市の森直美さん(61)も地震後に井戸水が出なくなった。修理業者からは「地下水道が塞がっていて掘り直しが必要」と言われたが、100万~200万円かかり、工事も来年2月まで待つ必要があるという。生活用水は近くの給水所でどうにか賄っており、「国に何とかしてもらいたい」と訴える。

実態把握できず

熊本の地層は阿蘇山の噴火に伴う堆積物が降り積もっているため、水が浸透しやすく、地下水が豊富だ。熊本県によると、県内の水道普及率は2023年度末で89.6%と全国で最も低い。熊本市は97%だが、八代市は県内14市で最低の52.1%。同市などでは、多くの世帯が井戸水や川の水を生活用水に使っている。

国、県、市は連携して、19日から復旧に向けた原因調査に着手する。井戸の被害実態や復旧の見通しはまだ把握できていない。

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