「プランB」弱い日本、千葉豪雨でも課題 群集マネジメント専門家が指摘
プランB弱い日本、千葉豪雨でも課題 群集マネジメント専門家

2026年8月の千葉豪雨では、交通機関がまひし、駅前のタクシー乗り場に大行列ができ、帰宅困難者が続出した。こうした光景は災害や事故のたびに繰り返されている。群集マネジメントに取り組む東京大教授の西成活裕氏(渋滞学)は、日本の「プランB」の弱さを指摘し、改善策を提案する。

タクシー行列と群集心理

千葉豪雨では、翌日も千葉駅前のタクシー待ちの行列が地下道まで連なっていた。周辺では水没して動けなくなった車両が多く取り残され、県内の鉄道やバスも多数が運休した。タクシーはなかなか来なかった。

西成氏は、混乱した状況下では周りの人の行動をまねするしかなくなる「群集心理」が働くと説明する。タクシーの行列も、いったん並び始めて何時間も経つと、車が来なくてもなかなか抜けられない。「コンコルドの誤謬」と呼ばれる現象で、資源を投入し続けると回収するまで引けなくなる。他に選択肢がなければ無理もないと述べる。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

情報の届け方と平時の備え

「今晩はもう運行できません」「翌日になってもほとんど動きません」などと事前にわかっていれば、最初から並ばない可能性が高い。西成氏は、冷静に選択肢を見極めるための情報が届けられている必要があると指摘。人によって情報格差が生じないよう、平時から自治体やインフラ企業が動くべきだと訴える。

今回、千葉駅から1キロ以上離れた千葉県庁で帰宅困難者を多数受け入れたことが報道されたが、どれだけの人にその情報が行き渡っていたか、翌日の交通情報も適切に発信されていたかは、今後のために検証されるべきだとしている。

「プランB」に弱い日本の組織

災害や万博、五輪の現場でアドバイザーを務めてきた西成氏は「段取り9割」「平時から」と強調。日本の組織や社会は「プランB」に弱く、縦割りの課題があると指摘し、具体的な改善方法を提案する。

発災直後は情報も錯綜する中で、帰宅困難者に対してはその時点での「未来予測」に基づいた情報を出すべきだとしている。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ