肥薩おれんじ鉄道、運転士不足解消で来年夏に通常ダイヤへ復旧
肥薩おれんじ鉄道、来年夏に通常ダイヤへ

減便解消のメドと運転士養成状況

熊本県八代市と鹿児島県薩摩川内市を結ぶ第三セクター「肥薩おれんじ鉄道」(本社・八代市)の中村誠希社長(62)は、2026年7月20日までに報道各社の取材に応じ、昨年8月から続く減便を解消し、来年夏にも通常ダイヤに戻す方針を明らかにした。減便の要因である運転士不足解消のメドが立ったためだ。

同鉄道は2025年8月1日から、八代―川内間の全線で平日上下18本、休日上下15本を運休している。退職などで運転士の安定的な確保が難しくなり、同年2月からの減便を拡大した経緯がある。減便対象は平日51本の上り9本・下り9本、休日46本の上り8本・下り7本で、全体で約3割の便数を削減していた。

現在の運転士数と必要人員

同鉄道によると、現在の運転士は27人。平日の51本や観光列車「おれんじ食堂」を運行するには37人が必要という。中村社長は「足りない10人を養成しており、来年夏に全部復活できる」と強調。新たに8人が入社し、既存社員の2人と共に資格取得に励んでいることを明らかにした。

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中村社長は、2026年6月23日に八代市のホテルで開かれた株主総会と取締役会終了後の取材で、経営の現状分析と今後の取り組みについて語った。

経営状況と利用者減少

今期の営業収益は前年度比1.7%減の16億4000万円。八代市などが被害を受けた2025年8月の記録的な大雨で一部区間を減便したり、おれんじ食堂を運休したりした影響で定期便の利用が落ち込み、利用者数は7.9%減の95万7000人で100万人を切った。経常損益は10億6900万円の赤字。経常赤字は2004年の開業から22年連続となった。

再構築計画と国への支援要請

同鉄道は2026年1月、国土交通省九州運輸局から鉄道事業の再構築実施計画に関する認定を受けた。2026年度から10年間、社会資本整備総合交付金を活用し、設備の維持や更新を進め、地域の公共交通ネットワークの構築を目指す。

中村社長は、鉄道について「沿線の長い距離をバスに置き換えるのは難しく、地域の高校生が学校に行けたり、お年寄りが病院や買い物に行けたりする部分として絶対に残さなければいけない」と述べ、国に支援を求めた。

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