氷見で大雨特別警報、市道20か所で土砂崩れ 孤立地区も
氷見で大雨特別警報、市道20か所で土砂崩れ 孤立地区も

26日夜から27日にかけての記録的な大雨で、富山県氷見市に県内で初めてとなる「レベル5大雨特別警報」が発表され、市が全域の4万546人に「緊急安全確保」を発令した。県のまとめ(27日午後2時現在)によると、10市町の68か所の避難所に254人が身を寄せた。人的被害は確認されていない。

氷見市で記録的雨量、土砂崩れ相次ぐ

富山地方気象台によると、氷見市大浦では27日午前8時半までの12時間に317ミリの雨が観測され、8月1か月分の平年降水量(184.5ミリ)を半日で大きく上回った。

市地域防災課によると、市道20か所で土砂崩れが発生し、市内5か所で崖崩れも確認された。土砂崩れや倒木の影響で、熊無、床鍋、吉滝、味川地区の一部が孤立している(午後7時現在)が、住民の無事は確認されている。市営住宅では40戸が床上浸水、2戸が床下浸水の被害を受けた。同課担当者は「一般住宅にも結構な数の浸水がある」と話している。

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県河川課によると、氷見市内を流れる上庄川、宇波川、阿尾川など県内10河川が氾濫した。

県内各地で浸水や避難指示

27日は一時県内の広範囲に「レベル4大雨危険警報」などが発表され、氷見市以外でも被害が相次いだ。高岡市危機管理課によると、伏木地区などで住宅の床上浸水3件、床下浸水66件が確認され、3か所で土砂崩れが発生した。立山町でも住宅1棟で床下浸水の被害があった。

総務省消防庁のまとめ(27日午後5時時点)では、6市の4万4195人に避難指示が出された。JR高山線、城端線、氷見線は27日、始発から終日運転を見合わせた。

雨は28日も続くとみられ、富山地方気象台によると、28日午後6時までの24時間降水量は多いところで180ミリが予想されている。

県は27日夕、災害対策本部員会議を開いた。新田知事は報道陣の取材に「被害の全容が把握しきれていない。状況を把握し、適切に対処したい」と述べた。

住民が恐怖語る、車水没や孤立も

氷見市内は広範囲に浸水し、各地で車が水没した。同市上泉では車3台が立ち往生。出勤途中に車が冠水した高岡市の男性(64)は「急にエンジンが止まり、あっという間に車の窓の下まで水が来た。命の危険を感じた」と話した。

同市の男性会社員(48)も運転中に車へ水が入り込み、逃げ出した。「いつもの道が通行止めになり、回り道していたら、気づくと膝まで水が来て車が動かなくなった」と声を震わせた。

同市上泉のコンビニ「ファミリーマート氷見上泉店」では、店の前の道路が冠水。早朝に来るはずだった納品のトラックはほとんど来ず、弁当やおにぎりは品薄となった。アルバイト店員の男性(51)は「こんな怖い思いをしたのは初めて」と話した。

同市稲積の通所型デイサービス施設では、一時長靴に水が入るほど周囲が冠水。働く女性(59)は「夜明け頃に来たが、水が濁り外も暗かったので、スマートフォンの光で足元を照らして建物に入った。すごく怖かった」と振り返った。

同市大野では道路が冠水し、住民らがドライバーに「ここからは通れない」などと声をかけていた。50歳代の女性は「気がつかない間に水があふれ、怖い」と心配そうに話した。

氾濫した上庄川近くで家庭菜園をする同市内の男性(78)は「イチゴやトマトなどを育てている畑が、初めて水没した。もう今年はだめだ。自宅も床下浸水した」と落胆した。

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