出動中の救急隊員が水分補給やトイレ利用のためにコンビニへ立ち寄ることを認める動きが福岡県内で広がっている。高齢化の進展に伴って救急出動が増える中、消防署に長時間戻れないケースに対応するためで、福岡市消防局も7月から始めた。
活動服姿でのコンビニ利用を見た市民からの苦情を懸念する声もあり、関係者は「隊員の負担軽減のためにも、理解してほしい」と話している。
コンビニでの水分補給
7月10日午前、福岡市中央区のローソン駐車場に市消防局の救急車が停車した。活動服姿の救急隊員は車のダッシュボードに「救急隊員 店舗利用中」とのパネルを掲示。店で清涼飲料水を購入すると、車に戻ってのどを潤した。
福岡市消防局はこの日から、出動中の救急隊員によるコンビニ利用を本格的に始めた。背景には、消防署へ戻らずに次の現場に向かう「連続出動」の増加がある。
増加する救急出動
市消防局の2025年の救急出動要請は9万9051件。高齢化の進展に伴う救急需要の増加の影響などで、21年からは2万件以上増えた。多い日には1日3、4件の出動に対応する隊もあり、連続出動が起きているという。
4月まで救急隊員だった市消防局の消防士長、岡村康平さん(33)は「朝から夕方まで現場での対応に追われ、昼食がとれず、トイレを我慢することもあった」と振り返る。



