福岡市東区の海の中道大橋で幼いきょうだい3人が犠牲となった飲酒運転事故から20年となった25日、3児の冥福を祈り、事故の記憶を風化させないための式典や活動が県内各地で行われた。参加者らは飲酒運転がいまだゼロになっていない現状に危機感を強め、改めて撲滅を誓った。
現場にはヒマワリを手向ける人の姿
2006年8月25日夜に発生した事故では、大沼かおりさん(49)ら家族が乗った乗用車が、飲酒運転をしていた市職員(当時)の男の車に追突され、約15メートル下の海に転落。長男の紘彬ちゃん(当時4歳)、次男の倫彬ちゃん(同3歳)、長女の紗彬ちゃん(同1歳)が亡くなった。
この日、橋を訪れた東区の住民(61)は、3本のヒマワリを包んだ花束を現場付近の欄干に置き、膝をついて両手を合わせた。住民は2006年から毎年ヒマワリを手向けに来ており、「事故当時のことは忘れられない。月日がたって、事故を知らない人も増えてきた。ある日突然、人生が切れてしまう飲酒運転は、もちろんだめだよね」と話していた。
県警東署が初の献花式
県警東署は、事故現場で献花式を行った。式は、飲酒運転撲滅に向けた決意を新たにしようと、初めて実施。署員約50人が出席し、岩見祐介署長が「我々は、この場所で発生した悲惨な飲酒運転事故を絶対に忘れてはならない」と訓示した。献花台に花束を供えた後、全員で海に向かって1分間の黙とうをささげた。
県内の事故件数は横ばい傾向
県警によると、2006年に650件を数えた県内の飲酒運転事故は、翌2007年には半数ほどに減り、2021年には100件を下回ったが、以降は横ばい傾向が続く。2006年に20人だった飲酒運転による死者数も減少したものの、近年も毎年数人が亡くなっている。



