沖縄県名護市辺野古沖で小型船が転覆し、研修旅行の平和学習で訪れていた同志社国際高校(京都府)の女子生徒らが死亡した事故を受け、学校法人同志社が設置した第三者委員会は31日午後4時から大阪市内で記者会見を開く。平和学習でなぜ命が失われたのか、調査結果が注目される。
事故の概要
事故は3月16日午前に発生。辺野古沖で同志社国際高校の生徒18人が分乗した小型船2隻が転覆し、女子生徒1人と船長1人が死亡、生徒と乗組員の計14人が重軽傷を負った。
2隻はともに、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の辺野古移設に反対する市民団体「ヘリ基地反対協議会」に所属していた。協議会などによると、普段は抗議活動に使われていたが、事故当時のように移設工事を見学するため、学習目的の乗船依頼もあったという。
第三者委員会の設置
高校を運営する学校法人同志社は3月28日、弁護士3人による第三者委員会を設置。研修旅行の実施に至るまでの過程で、安全管理体制に不備がなかったかどうか事実関係を調査し、事故に至った原因究明を進めていた。
事故当日の状況
事故があった3月16日午前は名護市沿岸に波浪注意報が発表されていた。高校の説明によると、引率の教員は波浪警報が出ていないことは確認したが、注意報の発表までは把握していなかった。船にも同乗しなかったという。
文科省の報告と遺族の告訴
事故直後から調査を進めてきた文部科学省は5月に報告書を公表。安全面について、事前の下見をしていない▽当日の気象情報の確認をしていない▽学校の危機管理マニュアルの不備、などを指摘した。
女子生徒の遺族は高校の校長や学年主任、引率した教員のほか、「ヘリ基地反対協議会」の関係者ら計11人を業務上過失致死傷容疑などで海上保安庁に告訴。海保は7月25日に高校を家宅捜索した。



