東京・上野のアメ横商店街周辺で、飲食店が歩道や車道に客席を設ける「路上営業」をめぐり、警視庁上野署が15日、沖縄料理店を運営する会社と同社役員、店長を道路交通法違反(道路不正使用)の疑いで書類送検したことが、捜査関係者への取材でわかった。同署には路上営業に関する110番通報が絶えず、2025年12月から2026年6月までの半年間で飲食店などに約1700件の指導警告を出していた。
書類送検の経緯と容疑内容
捜査関係者によると、書類送検されたのは東京都新宿区に本社を置く沖縄料理店運営会社と、同社の40代男性役員、20代男性店長。容疑は4月24日午後5時から同10時半ごろにかけ、東京都台東区上野6丁目の店舗前、幅約3メートルの歩道上にテーブル5台といす16脚などを置き、通行人の交通を妨げたというもの。2人はおおむね容疑を認めているという。
上野署は2025年12月以降、この店側に対し30回以上、路上営業をやめるよう指導警告を繰り返してきた。しかし、警察官が立ち去ると再びテーブルやいすを歩道上に出して営業を再開していたという。同署は、事故や緊急車両の通行妨害のリスクがあると判断し、摘発に踏み切った。
アメ横の路上営業問題の背景
アメ横商店街は観光客や買い物客でにぎわう一方、歩道が狭く、路上営業が常態化している。特に新型コロナウイルス禍以降、店舗が客席を歩道に広げるケースが増え、住民や通行人から「歩きづらい」「危険だ」との苦情が相次いでいた。上野署は道交法に基づき指導を強化してきたが、抜本的な解決には至っていない。
店側からは「周りの店もやっている」「客足を確保したい」との声がある一方、警察は「安全確保が最優先」と強調する。今回の摘発が他の店舗に波及するか注目される。
今後の対応と課題
上野署は今後も路上営業に対する取り締まりを継続する方針で、違反が確認された場合は警告や摘発を検討する。アメ横商店街振興組合など関係団体とも連携し、ルール順守を促す。一方で、商店街の活性化と安全の両立が課題となっている。



