戦争の悲惨さや平和の大切さを語り継ぐ講話が16日、新庄市の市立八向中学校で開かれた。戦争体験者の証言を収集している「新庄民話の会」の渡部豊子さん(83)の講話を、生徒ら約40人が聞いた。
渡部さんは、広島市で陸軍船舶司令部(通称・暁部隊)に所属していた男性が経験した、原爆投下直後の様子を生々しく語った。男性は爆心地から4キロの防空壕に逃げて助かり被災者の救助にあたったが、「川は水が見えないくらい死んだ人でいっぱいだった。生きていた人もだんだん腐って死んでいく。地獄、地獄だった」。
渡部さん自身も、2歳の頃に母親におぶわれて空襲から逃げた記憶がある。「林の中でじっと待っていると頭上を爆撃機が通り過ぎた。恐ろしくて忘れることができない」と声を震わせ、「戦争しては、絶対にだめだからね。みんな平和に暮らせる世の中にしてほしい」と語りかけた。
2年の男子生徒(13)は「頭の中に恐ろしい光景が浮かんできた。平和のためにまずは話し合いの気持ちが大切だと思った」と真剣な表情で語った。



