米上院国土安全保障・政府活動委員会は6日、米国で新型コロナウイルス対策を主導した国立アレルギー感染症研究所のアンソニー・ファウチ元所長(85)を議会侮辱罪に問うよう司法省に勧告する決議案を可決した。
公聴会での証言拒否
ファウチ氏は新型コロナの起源に関する根拠のない隠蔽疑惑をめぐる7月の委員会公聴会で、共和党上院議員から厳しい追及を受けたが、弁護士の助言に従って合衆国憲法修正第5条で保障された自己負罪拒否特権(黙秘権)を行使し、証言を拒否していた。
共和党が賛成、民主党が反対した今回の採決により、数十年にわたり全米トップの感染症専門家として活躍したファウチ氏を刑事訴追する異例の動きが前進することになる。
ポール委員長の主張
決議案を主導した共和党ランド・ポール委員長は、ファウチ氏が国立アレルギー感染症研究所の所長だった時に米国が資金提供した中国での「機能獲得」研究が、新型コロナウイルスの感染拡大を引き起こしたと主張している。
ポール氏はファウチ氏がその件について議会で虚偽の証言をしたと主張しているが、ファウチ氏は繰り返し否定している。
パンデミックから6年
新型コロナのパンデミック(世界的な大流行)の発生から6年以上が経過する中、新型コロナウイルスが研究所から流出したのかどうかをめぐる論争は激しさを増している。ファウチ氏は、研究所流出説を排除こそしていないが、動物からヒトに感染したという「自然感染説」を支持している。



