東武日光線4人死亡事故、列車見張り員が赤旗振らず中継役も不在
東武日光線4人死亡事故、見張り員が赤旗振らず中継役も不在

栃木県鹿沼市の東武日光線新鹿沼駅構内で、除草作業中の作業員4人が特急列車と接触して死亡した事故で、列車の接近を監視する「列車見張り員」が、緊急停止を求める合図を出していなかったことが、捜査関係者への取材で分かった。より列車に近い場所にいるよう決められている「中継見張り員」が所定の位置にいなかったことも判明した。

規則で定められた監視体制

東武鉄道の規則では、線路上で作業する際、列車の接近を監視するために、作業員の近くに列車見張り員を配置することが定められている。列車見張り員は、接近に気づいた場合、作業員に退避を呼びかける。間に合わない場合は、列車の運転士に対し、赤い旗を振って緊急停止を求めるよう定めているが、捜査関係者によると、事故直前、赤い旗は振られていなかったという。

規則では、列車の接近に気づきにくい見通しの悪い場所では、列車見張り員のほか、より列車に近い場所に中継見張り員を置くことも定められている。前後に緩いカーブがある新鹿沼駅では、上下線それぞれ作業現場から約315メートルの場所に、中継見張り員を配置することになっていた。

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事故までの経緯

除草作業は事故発生の約45分前、20日午前10時頃から下り線で開始。事故までの間に、上下線で計3本の列車が問題なく通過していた。この時点までは、列車の接近は作業員らに適切に伝わっていたとみられる。中継見張り員1人はその後、上り線で作業を行うため所定の位置へ向かって車で移動。しかし、捜査関係者によると、実際は所定の位置で監視できていなかったという。

線路上での作業は、中継見張り員が監視態勢が整った段階で現場責任者の作業指揮者に連絡し、始めることになっているが、上り線には除草剤を散布した跡が残っていた。中継見張り員からの必要な連絡がないのに、作業が始まっていたとみられる。

複合的なミスと捜査

事故当時、線路上には死亡した4人のほかに作業員2人と作業指揮者がいたが、この3人は列車の接近に気づいて、ホームに上がるなどして退避していた。

事故は27日で発生から1週間となる。県警は監視態勢が整っていない中で作業が始まり、見張り員の適切な合図もなかったなど複合的なミスが事故につながったとみて、業務上過失致死容疑で詳しく調べている。

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