アプリで応募でき、即日で給与が振り込まれるスポットワーク、いわゆる「スキマバイト」の登録者数はうなぎ上りに増えている。夏の行楽やイベントで人手が求められるこの時期、空いた時間に働いて収入を得ようと考える人も多いだろう。しかし、その手軽さの裏側には見過ごせないリスクも潜んでいる。
直前キャンセルの被害と未払い賃金300億円疑惑
ジャーナリストの藤田和恵さんによるレポートでは、当日朝に一方的な解約通知が届き、賃金が一切補償されなかった事例や、10件の仕事をまとめて取り消された事例を取材。便利さの陰で働き手が「保険」のように扱われている構造を浮き彫りにしている。2025年9月以前のタイミーによるキャンセル通知は、理由の説明もなく一方的だったという。
生活保護利用者を陥れる「働くほど苦しくなる」構造
藤田さんが取材した論考では、まじめに働こうとした生活保護利用者が、収入申告や保護費減額の仕組みに絡め取られ、かえって困窮していく実態を描く。「働くほど苦しくなる」という制度上の矛盾に光を当てた。
スポットワーク急拡大の背景と雇用のセーフティネットの懸念
人事ジャーナリストの溝上憲文さんは、スポットワーク登録人口が今秋の段階で2500万人に達したと分析。正社員の中にもスキマバイトをする人が少なくないが、「都合の良い時間に働けるメリットはあるが、今後スポットワーク専業者が増える可能性があり、雇用のセーフティネットから抜け落ちる恐れもある」と警鐘を鳴らす。
便利さと引き換えに何が失われつつあるのか。働き方の新たな選択肢として広がるスキマバイトを、多角的にとらえた3本の記事を紹介する。



