特捜検事の取り調べ映像、傍聴人は「高圧的」「意外と」…東京地裁で再生
特捜検事の取り調べ映像、傍聴人は「高圧的」「意外と」…

詐欺罪などで東京地検特捜部に逮捕、起訴された太陽光発電関連会社の社長が、違法な取り調べで精神的苦痛を受けたとして国(検察)に賠償を求めた訴訟の弁論が10日、東京地裁(大須賀寛之裁判長)であり、取り調べの映像の一部が再生された。社長側はこの映像を中心に取り調べの違法性を証明したい考えだ。

映像に映った検事の言動

訴訟で社長側は取り調べの映像を提出するよう国側に請求。国側はメディアなど外部に提供しないと誓約する書面を社長側に求め、拒否されたものの提出に応じた。地裁は前回の弁論で証拠として採用することを決めていた。

社長側によると、取り調べは2021年5月に太陽光発電関連会社の生田尚之社長(52)が逮捕された初日から、再逮捕を経て41日連続計205時間にわたり行われ、録音・録画されていた。堀木博司検事(58)=現大阪高検=が担当し、生田社長は黙秘したという。

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この日再生されたのは58場面の計約1時間10分。法廷前方に設置された大型の画面に、東京拘置所内の取調室で座って向き合う堀木検事と生田社長が映し出された。新型コロナ対策のため2人ともマスク姿で、間には透明のついたてが置かれている。

「反社や」「破滅したいんか」

堀木検事は「検察庁を敵視するってことは反社(反社会的勢力)や、完全に」と発言。「破滅したいんか。やったら1人で行ってくれ。な、ええか。家族巻き添えにするな」などとも述べていた。

逮捕から40日目の7月5日には激しい応酬の場面も。堀木検事が「ええか、生田さん。黙秘を人のせいにするな」と怒声を上げ、耐えかねたように「してません」と大声で反論した生田社長に、「してるやろうが」と怒鳴り返していた。

背景と今後の展開

取り調べの録音・録画は、大阪地検特捜部の証拠改ざん事件を機に刑事訴訟法が改正され、自白の強要をなくすなどの目的で19年6月から制度化された。今回と同様、取り調べの違法性を問う民事訴訟で録音・録画の映像が再生される例が近年続いている。

堀木検事はこの取り調べをめぐり、特別公務員暴行陵虐罪で刑事裁判を開く付審判決定を東京地裁から受けた。生田社長の刑事裁判は一審・東京地裁が懲役11年の判決を言い渡し、社長が控訴している。

傍聴人の反応

映像を見た傍聴人はどう感じたのか。傍聴席は満席。報道関係者のほか、抽選で選ばれた約25人が画面にじっと見入り、耳を傾けた。閉廷後の取材に、30代の会…(続きは有料記事)

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