カーシェアリングサービス「タイムズカー」のシステムが不正アクセスを受け、会員情報が漏えいした問題で、滋賀県公安委員会は、被害に遭った人らを対象に、運転免許証の再交付の受け付けを始めた。流出情報の悪用を防ぐため、新たに免許証を出すという特例の措置で、「社会的な状況や、被害の重大さを考慮した」としている。
流出情報は約662万件、本人確認書類画像も
タイムズカーの運営会社の発表によると、漏えいしたのは、会員や退会会員の個人情報約662万件。内容は、氏名や住所、メールアドレスなどで、運転免許証や学生証といった本人確認書類の画像は約146万件が外部に送信された痕跡が確認された。同社は本人確認書類の流出が確認された会員らに個別案内を進めているという。
県警には、タイムズカーに関する相談が相次いでいる。「流出したと通知があったが何をすればいいのか」、「免許証の再交付はできるのか」といった問い合わせが多いという。
再交付の特例措置と「個人情報再設定」への警鐘
県警サイバー犯罪対策課は、免許証などに記載された本人情報が詐欺に悪用されるケースを警戒している。横行する「ニセ警察官詐欺」などでは、犯人側が、氏名や住所、生年月日などの個人情報を含んだ話をすると、被害者が信じ込むケースが多いためだ。免許証は「身分証明書」としても利用されているため、金融機関での融資契約などに流用される恐れもある。同課は「身に覚えのない取引を確認した場合は、最寄りの警察署に相談してほしい」と指摘する。
免許証を再交付すれば、顔写真や免許番号を変更することができる。再交付は通常、免許証を紛失したり、破損したりした場合に認められるが、今回は特例で受け付ける。メールやアプリの画面でタイムズカーに登録していたことを示せば申請でき、19日時点で187人が再交付を受けたという。
同課が、神経をとがらせているのは、「個人情報の再設定」などとうたって情報を奪おうとする手口が頻発する事態だ。「心当たりのある社名でメールが届いても、安易にURLをクリックしたり、アプリをダウンロードしたりしないでほしい」と警鐘を鳴らしている。
再交付に必要なものと問い合わせ先
免許証の再交付には、手数料(1500~2700円)と、マイナンバーカードなど免許証以外の本人確認書類が必要。県運転免許センター(守山市)や各警察署で平日に受け付けており、同センターでは即日発行できる。問い合わせは県警運転免許課(077・585・1255)。詐欺などの相談は、最寄りの警察署へ。