大手検索エンジンで「高リターン創出計画」といった投資話のキーワードを検索すると、無関係な官公庁や企業のサイト名とともに「○○は詐欺ではありません」「もうかる」といった宣伝文句が表示されるケースが相次いでいる。警視庁は、詐欺グループが検索の仕組みを悪用して検索結果を「汚染」し、虚偽の投資話を信用させる手口とみて注意を呼びかけている。
検索結果に偽の推奨表示
サイバー犯罪対策課によると、この手口は「高リターン創出計画」などとうたう投資詐欺事件でも使われていた。大手ウェブ検索サービスでこの文言を入力すると、大手ECサイトなどが推奨しているかのような検索結果の一覧が表示されるようになっていた。また、投資詐欺の勉強会やSNSグループの名称が使われるケースもあるという。
勧誘された人が投資話の評判をネットで調べることを見越して、不正に表示させているとみられる。こうした不正行為は「サイト内検索スパム」と呼ばれ、検索エンジンのアルゴリズムを悪用して特定のキーワードで偽の情報を上位表示させる手法だ。
不正請負業者も確認
サイバー犯罪対策課の調べでは、この不正行為を請け負うとみられる業者が複数確認された。これらの業者は中国語でサービスを宣伝しているという。警視庁は、詐欺グループが外部の業者に依頼して検索結果を操作している可能性があるとみて、実態解明を進めている。
警視庁の担当者は「検索結果に官公庁や企業のサイトが表示されていても、その投資話を推奨しているとは限らない。検索結果を安易に信用すると、詐欺に気づかないまま被害が拡大するおそれがある」と注意を呼びかけている。
SNS型投資詐欺の広がり
SNS型投資詐欺は、交流サイト(SNS)で知り合った相手から投資を持ちかけられ、金をだまし取られる手口で、近年被害が急増している。警視庁によると、2025年のSNS型投資詐欺の被害額は前年比で約2倍に増加し、1件あたりの平均被害額も高額化している。今回の検索結果汚染は、被害者が投資話の真偽を確認しようとする行動を逆手に取った新たな手口として警戒されている。
警察は、不審な投資話を勧められた場合は、検索結果を鵜呑みにせず、金融庁や警察の相談窓口に確認するよう呼びかけている。



