今年2月に岡山市東区の西大寺観音院で行われた裸祭り「西大寺会陽」の宝木争奪戦に参加した男性2人が死亡した事故を受け、主催する西大寺会陽奉賛会は20日、来年2月の祭りで宝木争奪戦を行わないことを正式に決めた。
宝木争奪戦と地押しを中止
奉賛会によると、同日、岡山市内で役員会を開き、宝木争奪戦と、男衆が境内を練り歩く「地押し」を中止すると決めた。西大寺会陽は500年以上の歴史があり、国の重要無形民俗文化財に指定されている。宝木争奪戦と地押しは、その中の主要行事だ。いずれも実施しないのは、コロナ禍で取りやめた2022年以来という。
再来年に向け安全策を検討
28年以降の開催を巡っては、奉賛会が設置した第三者機関「西大寺会陽あり方検討委員会」が事故検証や安全対策について協議しており、12月をめどに提言をまとめる見通し。役員会後、報道陣の取材に応じた大森実会長は「提言が出る前に安全第一で行うのは難しいと判断し、残念だが中止とした。再来年に向けて議論を進め、安全な会陽にしていきたい」と述べた。
一方、寺関係者によると、宝木を削る道具を手入れする「会陽事始め」や、宝木の原木を別の寺院に取りに行く「宝木取り」といった、寺側が行う一連の儀式は実施するという。
事故は2月21日午後10時頃、宝木を求めて約1万人の男衆がもみ合う中で起きた。3人が意識不明となり、1人は4日後に意識が戻ったが、2人が死亡した。