大阪市北区の幹線道路「新御堂筋」の高架下道路で3月、地中に埋設した大型の鋼鉄管が隆起した事故で、市は5日、原因や再発防止策をまとめた調査報告書を公表した。鋼鉄管の設置工事を担った業者が、地盤の特性やリスクを考慮せずに工法を選定したとして、業者に責任があると結論づけた。
事故の概要と原因
鋼鉄管(重さ約56トン、内径約3.5メートル、全長約27メートル)は、大雨時の浸水対策の一環として埋設されたが、3月11日に最大約13メートルの高さまで突き出した。
報告書によると、現場付近の地盤は軟弱な粘性土層だったが、業者は、鋼鉄管と地盤の隙間を埋めて固定する「充填剤」を使用しない工法を選択。その結果、鋼鉄管は地下水の浮力に押し上げられて、道路から隆起した。この工法は、同種の地盤で施工した実績がなく、「地盤特性などの事前検討とリスク評価が不十分だったことが要因で、責任は受注業者にある」とした。
再発防止と市の対応
鋼鉄管は現在、内部に注いだ水の重みで再び地中に埋まった状態。市は浸水対策工事の再開に向けた追加費用などとして、業者に約1億5500万円を負担させる。横山英幸市長は5日、記者団に「周辺の皆さんや交通に大きな影響を及ぼした。こうしたことがないよう、リスク管理を徹底する」と述べた。



