ネパールと中国チベット自治区の国境付近で26日に発生した大規模な鉄砲水と地滑りにより、少なくとも160人が死亡し、数百人が行方不明となっています。当局は27日も救助活動や避難誘導を継続しています。
外国人観光客の安否不明が多数
安否不明者の多くは外国人観光客で、死者数はさらに増える恐れがあります。ネパール警察は157人の遺体を収容したと発表しました。地元当局は、洪水の恐れがある地域の住民を安全な場所に移動させています。
ネパール観光省は、発災直後の時点で外国人観光客341人を含む観光客403人の安否が不明だと明らかにしました。行方不明の外国人観光客にはインド人142人のほか、オーストラリア、英国、マレーシア、オランダ、ポルトガル、南アフリカ、韓国、米国からの渡航者が含まれています。
中国側でも救助活動が続く
中国の国営メディアは、3人が死亡し、265人が行方不明だと伝えています。新華社通信によると、約800人の救援隊員が捜索活動を行い、150台の車両に加え救助犬や高速ボートも動員されています。
中国側の国境で撮影された防犯カメラの映像には、住民が逃げまどう中、大規模な土石流が街全体をのみ込む様子が映し出されています。
救助活動と避難勧告
泥で覆われた被災地では、救助隊員が生存者の捜索を継続しています。ネパール軍はヘリコプターなどで救出活動を支援しており、現地では退避勧告が発出されています。
国際赤十字・赤新月社連盟(IFRC)のネパール代表、デビッド・フィッシャー氏は「集落全体や市場周辺が消滅した」と述べ、緊急支援物資の搬送に全力をあげていることを明らかにしました。
専門家は、河川が土砂によりせき止められており、洪水被害が拡大する恐れがあると警告しています。今回の災害の原因は特定されていませんが、ネパールのシシル・カナル外相は、地震により地滑りが発生し、洪水につながった可能性があると述べました。南アジア全域では6月から9月にかけ、モンスーン(季節風)による大雨で洪水や土砂崩れが毎年のように発生しています。



