散らかった部屋を片付けながら、子どもたちとの思い出の品を見つめる依頼主の女性。その胸の内には、家よりも子どもの気持ちを優先してきた孤独な選択があった。
「わからないから近寄らない」が招くゴミの蓄積
調べればわかることでも、「わからないから調べる」のではなく、「わからないから近寄らない」という選択を取ってしまう人は珍しくない。小さな金属類や小型家具は何曜日に出せばいいのか、ハサミは金属とプラスチックが一緒になっているがどう分ければいいのか。その結果、捨てられないモノが部屋に蓄積していく。
ベランダも、植物や洗濯用品など捨てるのに迷うモノが多い場所だ。
部屋の中に残る「子どもを大事にしてきた証し」
片付けの作業はリビングから始まった。女性は今後もこの家に住み続けるため、まずはいるモノにテープを貼りながら仕分けをしていく。ただ、今は息子の家を行き来しながら生活しているため、残すモノは少なくて済む。タンスは中身ごと処分。食器棚の中身も処分。洗濯機も、脱衣所のモノもすべて処分。ほぼ全処分に近い形だ。
子ども部屋に飾られていた写真も、「子どもがスマホで写真を撮っているから」とすべて捨てた。子どもたちが作った工作や習字の作品も次々と出てきたが、これを機にすべて処分することにした。
とはいえ、片付けが進む中で「やっぱりいるかも」と迷うモノも出てくる。二見氏は段ボールを1箱組み立て、「そう思うモノがあったらとりあえず入れておいてください」と声をかけた。迷いはいったん1つの箱に閉じ込め、確実にいらないモノをどんどん運び出していく。
現場に入ったスタッフは6名。作業時間は4〜5時間。みるみるうちに部屋はキレイになっていった。
「なんかもう情けなくて」…涙の理由
作業の途中で女性がそう言いながら、こらえきれずに涙を見せた。女性のその胸の内を、二見氏はこう振り返る。
【家の片付けよりも子どもたちの気持ちを優先させていた結果】



