熊本地震断水地域の被災者9割、給水所が徒歩圏外 九大調査
熊本地震断水地域の被災者9割、給水所が徒歩圏外 九大調査

熊本地震による断水が続く熊本県内3市町で、断水地域に住む被災者の9割が、自治体が設けた給水所の徒歩圏内に住んでいない可能性があることが、九州大の分析調査で分かった。自宅の場所や自家用車の有無などで水の入手しやすさが左右され、18日で地震発生から3週間となる中、専門家は「車を持っていない被災者などを想定し、よりきめ細かな対応が必要だ」と指摘する。

調査の概要

調査は、都市工学などが専門の馬奈木俊介・九大主幹教授らが実施した。自治体が公開する地域ごとの人口などの基礎データに、衛星画像、自治体が開設した給水所の位置や道路規制情報といったデータを合わせ、人工知能(AI)を活用して八代市、宇城市、氷川町の断水地域を探った。

対象は9万3490人で、1人が1日に必要な水3リットル(重さ約3キロ)を歩いて取りに行ける距離「徒歩圏内」を500メートルまでと仮定。圏内に給水所がある被災者は10日時点で10%にとどまった。自治体別では、宇城市が5・2%、氷川町が6・1%、八代市が12・8%と推計した。徒歩圏を1キロまで広げた場合でも、圏内の被災者は38%だったという。

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給水所の情報問題

調査の過程で、およそ半数の給水所について、自治体が公表した住所の番地が抜けたり、不正確だったりして場所が特定できなかったことも分かった。断水は調査時から改善したが、馬奈木主幹教授は「必要な人に必要な量の水が行き届くよう、自治体は住民基本台帳などのデータを精査し、給水所の数や提供方法を検討すべきだ」と話した。

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