熊本地震被災地で猛暑続く 熱中症搬送229人に
熊本地震被災地で猛暑続く 熱中症搬送229人に

熊本県の地震被災地では、この1週間、猛烈な暑さが続き、被災者の健康リスクが高まっている。建物の倒壊やライフラインの寸断が相次ぐ中、不慣れな避難所生活や車中泊、災害ごみの片付けを強いられる被災者にとって、熱中症や感染症の予防が喫緊の課題となっている。

避難所や片付け現場で暑さと闘う被災者

4日午前、宇城市の避難所では、防災用井戸の水で顔を洗う男性の姿が見られた。近くの防災センターに水をくみに来た安藤敏夫さん(78)は「とにかく暑い。車中泊も片付けも大変だ」と汗を拭った。自宅の停電が復旧するまで車中泊をしたが、ガソリン節約のためエンジンを切り、窓を開けて過ごしても車内の熱は耐えがたく、眠れなかったという。現在は自宅で過ごすが、「暑くて1人で片付けるのは体力的に限界」と語った。

氷川町では、車中泊をしていた70歳代の女性が熱中症の疑いで死亡した。県によると、震度6強以上を観測した自治体を管轄する4消防は4日、熱中症とその疑いを含めて14人(午後4時時点)を搬送。地震発生から4日までの搬送者は少なくとも229人に上る。

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避難所での感染症対策も重要

感染症への注意も必要だ。八代市の池田昭さん(64)は、約950人が身を寄せる避難所で高齢の母親と過ごす。この避難所では4日、新型コロナウイルスの感染者が確認されたことが発表された。池田さんは「トイレも共同で使うため感染の拡大が心配だ」と不安を口にし、「マスクの着用や手洗いなど基本的な対策を徹底したい」と警戒する。

福岡県医師会専務理事の辻裕二医師は「避難生活が長引くことで睡眠不足になったり、普段より疲労を感じやすくなったりし、健康な人でも体調を崩すケースは少なくない」と指摘。特に今回は被災地で記録的な暑さと断水が続いており、脱水症や発熱のリスクが格段に高まっているという。

その上で、▽こまめに水分と塩分を補給する▽食事をしっかりと取る▽食べ物を炎天下で放置しない▽薬の服用を中断しない――ことなどが重要とし、「少しでも体調に変化を感じたら、医師や保健師らに相談してほしい」としている。

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