神奈川県警で失効免許証の顔写真を流用 30年前から複数署で常態化
神奈川県警で失効免許証の顔写真流用 30年前から

警察庁は22日、神奈川県警の複数の署で、他人の失効済みの免許証(旧免許証)の顔写真を流用する不適正な取り扱いが少なくとも30年ほど前から行われていたことを明らかにした。警備公安部門による調査・監視の対象者の資料として旧免許証の顔写真を用いていたという。

保土ケ谷署の巡査長が持ち出し、置き忘れで発覚

問題の発端は、神奈川県警保土ケ谷署の警備課に所属する20代の男性巡査長が8月22日、以前から持ち出していた旧免許証31枚が入ったリュックを酔って駅のベンチに置き忘れたことだった。駅員がリュックを拾得し、中に旧免許証があったため警察に通報した。

持ち出された旧免許証は、市民が運転免許を更新した際に警察署へ回収されたものだった。本来の目的から外れた利用で、個人情報保護法に違反する可能性が高いという。警察庁と県警は、不適正な流用が常態化していたとみて経緯や実態を調べる。

交通課から警備課へ、全件が流れる署も

これらの旧免許証は、巡査長が前所属の港北署警備課に勤務していた当時、同署の交通課から警備課に引き渡されたものだった。港北署では、署での更新時に回収した旧免許証のすべてが警備課に流れていたという。

全国一斉調査と再発防止の指示

警察庁は調査・指導チームを設置し、他の都道府県警への一斉調査を始めた。また、再発防止のため、旧免許証を回収せずに原則、穴を開けて返却することを徹底するよう全国に指示した。