鹿児島県姶良市立中学校で、複数の生徒が別の生徒に土下座を強要し、頭を押さえつけて道路をなめるよう指示しているとみられる動画がSNS上で拡散した問題で、姶良市教育委員会は2026年7月15日、いじめ防止対策推進法に基づく「重大事態」として調査を進めていることを明らかにした。市教委は6月23日の記者会見で「重大事態の疑い」と説明していたが、今回の訂正により事態の重大性が改めて浮き彫りとなった。
市教委が説明を訂正した経緯
市教委は読売新聞の取材に対し、「国の指針についての認識不足で、誤って説明した」と釈明した。当初の「重大事態の疑い」という説明は、いじめ防止対策推進法第28条が定める重大事態の定義に照らして不適切だったと認めた。同法では、いじめにより児童生徒の生命、心身又は財産に重大な被害が生じた疑いがある場合や、長期欠席を余儀なくされている疑いがある場合を重大事態と規定。今回の動画の内容は、生徒に道路をなめさせる行為が身体的・精神的苦痛を与えると判断され、重大事態に該当するとされた。
第三者委員会による調査の進捗
現在、市教委は医師や弁護士らで構成される第三者委員会を設置し、詳細な調査を進めている。第三者委員会は、動画の内容や拡散の経緯、学校側の対応、被害生徒の状況などを多角的に検証。いじめの実態解明と再発防止策の提言を目指す。市教委は「被害生徒の心のケアを最優先に、徹底した調査を行う」とコメントしている。
この問題は、2026年6月中旬に動画がSNSで拡散されたことで発覚。姶良市立中学校は全校生徒約400人の公立校で、いじめ防止の取り組みを進めてきたが、今回の事態を受け、保護者説明会を開催するなど対応に追われている。



