島根県出雲市大津町の住宅の庭に父親と兄の遺体を埋めたとして、千葉県鎌ヶ谷市の無職、森山友和容疑者(49)が死体遺棄容疑で逮捕された事件で、16日、父親に対する殺人容疑で再逮捕され、新たな局面を迎えた。森山容疑者は否認しているが、島根県警出雲署は、遺体の司法解剖結果や防犯カメラの映像などから殺害への関与を判断。兄に対する殺人容疑も視野に捜査を進めている。
遺体発見の経緯と捜査状況
遺体は森山容疑者の父親の典人さん(85)と兄の晋也さん(55)で、6月26日に庭の地中からうつぶせの状態で見つかった。これまでの捜査で、典人さんが同22日午前10時35分頃までは生存していたことや、屋内で典人さんの血液の付着が確認されている。森山容疑者は典人さんの次男で、同20日には島根県内にいたとみられるが、家族間のトラブルは把握されておらず、動機の解明には至っていない。
同署は凶器の鈍器を特定・押収したとしているが、詳細は明らかにしていない。もう一つの凶器とみられる刃物については「捜査中」とし、屋内で見つかった大型のスコップの用途も調べている。
被害者の人柄と日常
典人さんは晋也さんと2人暮らし。元県職員で、職場では名前の漢字から「テンジンさん」と呼ばれていた。50年以上の付き合いがある元同僚の80歳代男性は「優しくて、言い争うような人でもない」と語る。亡くなる前の同20日には、近所に回覧板を届けたり、地元地区の自治会活動として町内会費を回収したりしていた。
晋也さんは普段、ゴミ出しをする姿が目撃されており、近くの70歳代男性は「口数は少ないが、優しい人だった」と振り返る。関係者によると、アート活動にも取り組んでいたという。
容疑者の人物像と周辺の反応
典人さん一家が以前住んでいた出雲市内の地域で交流があった女性は、子どもの頃の森山容疑者について「愛想が良かった」と振り返り、事件の発生に驚いていた。中学時代の同級生やその家族によると、森山容疑者は陸上部に所属し、人当たりは良かったという。
一方、現場周辺に長年住んでいる人たちは、森山容疑者について「存在すら知らなかった」「顔も知らない」と口々に話した。同署によると、死体遺棄容疑で逮捕された当時は会社員だったが、その後解雇されたという。



