福島県棚倉町のゴルフ場を運営する「棚倉開発」の社員で、プロゴルファーを目指していた当時19歳の研修生の男性が2022年に自殺したのは、職場でのパワーハラスメントが原因だとして、男性の両親が21日、同社などに約1億円の損害賠償を求める訴訟を福島地裁いわき支部に起こした。
研修生は練習しながら接客やボール拾いに従事
訴状と代理人弁護士によると、2021年3月に入社した男性は、ゴルフ場「棚倉 田舎倶楽部(でんしゃくくらぶ)」で接客やボール拾いなどを行いながら、業務の前後にプロテストを目指して練習していた。
2022年4月から6月には、上司らによる1時間以上の叱責が週2、3回あったほか、「バカ」「来なくていいから」などといった発言もあったという。男性は同月24日、寮で自殺した。
労災認定、会社と支配人らを提訴
白河労働基準監督署は、叱責などがパワハラにあたるとして、自殺が業務に起因すると労災認定した。訴訟では、同社と当時の支配人、指導役だった先輩の研修生に対して損害賠償を請求している。
代理人弁護士は21日、福島市内で記者会見を開き、「ゴルフ場を練習で使わせてもらうという側面があり、夢であるプロになるために辞められなかった」と話した。両親は「名門のゴルフ場で、息子がひどい扱いを受けるとは思っていなかった。私たちは毎日後悔している」などとコメントを発表した。
棚倉開発はコメント控える、石川遼選手の父が代表
棚倉開発は読売新聞の取材に「弁護士に任せており、コメントは控える」と話した。同社はプロゴルファーの石川遼選手の父親が代表を務めている。



