双葉社、ホームレス炊き出し取材書籍「ルポ路上メシ」を回収 差別的表現と無許可取材が問題に
双葉社「ルポ路上メシ」回収 差別的表現と無許可取材

双葉社は16日、公式サイト上で、ルポライター国友公司氏による書籍「ルポ路上メシ」(昨年11月刊行)の回収を発表した。発表によれば、同書には路上生活者(ホームレス)らへの炊き出しを取材する過程で、取材対象者の立場を危うくする記述や差別的な表現が複数確認されたという。

無許可取材と個人特定のリスク

双葉社の発表によると、著者の国友氏は取材であることを明かさずにホームレスらから話を聞き、個人が特定され得る発言を同書に掲載していた。このため、取材対象者の人権や安全性を毀損するおそれが生じていると指摘。同社は「社会的に弱い立場の人々に言及する際は、取材対象者の気持ちや社会的影響について、より慎重な検討・配慮が必要だった」と説明し、同社と著者の視点に無自覚な偏見があったことを認めた。

謝罪と配信停止

双葉社は「心を傷つけてしまった当事者、関係者の皆さまに深くおわび申し上げます」と謝罪。電子書籍やオーディオブックの配信は既に停止しており、紙の書籍についても回収を進める方針を示している。

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支援団体からの抗議

同書を巡っては、路上生活者と支援者の団体が「野宿者、生活困窮者を侮辱し、危険にさらすものだ」と抗議の声を上げていた。今回の回収決定は、こうした批判を受けた形となる。双葉社は今後の再発防止策として、編集プロセスの見直しや、社会的弱者を扱う際のガイドライン策定を検討しているとみられる。

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