アジアパラ柔道52キロ級、藤原由衣選手が日本人対決制し銅メダル
アジアパラ柔道52キロ級、藤原由衣選手が日本人対決制し銅

愛知・名古屋アジアパラ競技大会(読売新聞社協賛)の柔道女子52キロ級(弱視J2)が19日、名古屋市の愛知県武道館で行われ、3位決定戦で岐阜県各務原市出身の藤原由衣選手(33)(コロプラ)が、名古屋市出身の石井亜弧選手(37)(アスメディックス)との日本人対決を制し、銅メダルを獲得した。

網膜色素変性症と向き合い、柔道再開

藤原選手は、専門学校卒業を間近に控えた時期に、目が見えにくくなっていると感じて病院を受診し、進行性の難病「網膜色素変性症」と診断された。暗い場所で物が見えにくくなったり、視野が狭くなったりする症状が現れる。

病と向き合いながら人材派遣会社に就職し、仕事にも慣れた25歳の時、東京パラリンピックの開催を知り、高校生でやめた柔道を約7年ぶりに本格的に再開。小学3年から10年間続け、一度は競技から離れていたが、組手から始まる以外はほぼ健常者競技と同じパラ柔道と出会い、「自分でも活躍できるかも」と再び畳の上に立った。

復帰から約4年で東京パラ出場

別の会社にアスリート雇用として転職し、競技に専念。復帰から約4年で東京パラ大会への切符をつかみ、5位入賞で大会を終えた。2024年のパリ大会は52キロ級が廃止され、48キロ級に階級を変更したが、思うような結果が出ない大会が続き、出場を逃した。28年のロサンゼルス・パラリンピックでは、再び52キロ級が復活し、挑戦を続ける。

この日の試合では、準決勝で敗れ、銅メダルをかけて石井選手と対戦。これまでに約10試合対戦したことがあり、手の内を知る仲で、延長戦の末、最後は石井選手に3度の指導を受けさせ、反則勝ちでメダルをつかんだ。

藤原選手「ロサンゼルスに向けグレードアップしたい」

試合後、藤原選手は「延長になることは予想していた。腕の力が強い石井選手の重心を移動させて投げることを意識した」と振り返り、「ロサンゼルス・パラリンピックに向けてよりグレードアップしたい」と意欲を示した。

一方、敗れた石井選手は「技をかけにいかなければいけないところでいけなかった」と分析。20日は妹の西村淳未選手(35)(Sky)が女子70キロ級(全盲J1)に出場するとして、「自分なりの柔道ができるように全力でサポートしたい」と力を込めた。