複数の金銭不祥事が発覚し、全顧客279万人の被害調査を進めているソニー生命保険に対し、金融庁が近く検査に入る。金銭不祥事で検査に入ったプルデンシャル生命保険の処分が終わっていない中での、保険業界に対する新たな措置だ。
相次ぐ金銭不祥事、保険業界の信頼揺らぐ
「生命保険業界の信頼がここまで揺らぐのは、2000年代の保険金不払い問題以来ではないか」。ある大手生保幹部は、最近相次ぐ生保の営業社員による金銭不祥事に肩を落とす。
今年1月にはプルデンシャル生命が、503人の顧客から107人の社員らが計約31.4億円をだまし取るなどしたと発表。金融庁は事態を重く見て立ち入り検査に入った。
ソニー生命でも今年1月以降、専属代理店の保険募集人や営業社員が顧客から借金するなどの不正が発覚。4月から全顧客279万人の被害調査に追い込まれた。
2社への同時並行の検査と処分の検討
今回、金融庁はソニー生命に立ち入り検査することで、2社に対して同時並行で検査と処分の検討を行うことになる。
当局の思惑を探ると、業界がこれまで「責任はない」と整理しがちだった問題に、本格的にメスを入れる狙いも見えてくる。ソニー生命への検査を急いだ背景には、顧客との「独特の近さ」が関わっているとみられる。



