認知症の父が行方不明に、死亡宣告の決断に苦悩する家族
認知症の父行方不明、死亡宣告の決断に家族苦悩

お葬式も、遺骨もない。お別れすらできない。父の戸籍謄本に刻まれた「死亡」の2文字。ただ紙の上だけで父の存在が消えた。

行方不明から10年以上

行方不明になった父の「失踪宣告」をするかどうか。家族は決断を迫られた。どこかで父は生きて助けを待っているかもしれない。「まるで自分たちの手で父の命を奪ったかのような罪悪感がありました」。娘の菊田美保さん(53)は今もその思いを抱える。

思わぬ「制度の壁」

2013年3月。アルツハイマー型認知症と診断されていた父・礒野敏さんが行方不明になった。当時69歳。入所したばかりだった奈良県のグループホームから歩いて出ていったきり、安否がわからなくなった。待ち続ける家族に、制度の壁が立ちふさがった。

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