独身を装ってマッチングアプリで交際し性的関係を持ったことは「貞操権」の侵害にあたるとして、愛知県の30歳代女性が男性に330万円の損害賠償を求めた訴訟で、名古屋地裁は21日、男性に121万円の支払いを命じる判決を言い渡した。
判決の内容
加藤優治裁判官は「信頼を裏切られた女性の心の傷は深く、苦痛は極めて大きい」と述べた。判決によると、女性は2023年4月、既婚者の利用が禁止されているマッチングアプリで男性と知り合い、男性が「以前結婚していたが、既に離婚している」と説明したため、翌5月に交際を始めた。性的関係も持ったが、24年夏に男性に妻子がいたことが判明し提訴した。
男性の主張と判断
男性側は交際は将来の婚姻を前提とするものではなかったと主張したが、判決は男性が女性とペアリングを購入したり、女性の両親や長男に会っていたことを重視。「結婚の意思があるとアピールし、性交渉を含む交際を継続していた」と指摘し、男性の不法行為を認めた。
背景
マッチングアプリの普及に伴い、独身と偽って交際する「独身偽装」を巡るトラブルが相次いでおり、各地の訴訟で男性への賠償を命じる判決が出ている。



