戦後81年を経ても、旧日本兵らの遺骨収集が容易でない場所がある。外交関係のない台湾。フィリピンとの間にあるバシー海峡では、南方戦線に向かう輸送艦船が米軍に撃沈され10万人以上が犠牲になったという。
半世紀ぶりの発掘
海峡に面した屛東県恒春の海岸で先月20~31日、昭和50年以来半世紀ぶりに発掘が行われた。多くの日本兵の遺体が漂着し、現地住民が埋葬したとされ、地元の協力もあって実現した。
残る戦争の記憶
同県には昨年12月に訪れる機会があった。海を見下ろす断崖には米軍を迎え撃つ砲台が当時のまま残っていた。生還兵が戦友に手を合わせる姿もあったという。日本人だけではなかった。先住民も戦地に送られた。山岳地帯で暮らす彼らは身体能力が高く「高砂義勇隊」と呼ばれた。
台湾の土にはさまざまな戦争の記憶が埋まっている。今回の発掘は2メートル四方の2カ所。さらなる調査を望む。



